201808
fab
- farmtory-lab Fab Day 4を開催した
- Akipartyに出た
- RaspberryPi 3 B+を使い始めた
- Startup Weekend Tokyo in Maker Faire Tokyoのオーガナイザーをやった
- 一般参加以外でMaker Faireに参加
- 次はどこかのMaker Faireに出展したい
product
- kyashリアルカード使い始めた
201807
web engineering
- AngularとTypeScript使った
- ElasticsearchとKibanaをセットアップした
- Goまた書き始めた
- Wakatimeでログとりはじめた
fab
- Startup Weekend大田区に参加した
- Farmtory Fab Day運営を始めた
- FABDAY#2を行いました|むらさき|note
- SnapMaker
- Cameo
- レーザーカッターでのkerf bending
- Lilypad触り始めた
creative
- mixcloudにmixをアップした
- エンジニアDJミートアップ参加した
socialize
- エストニアでつながった人たちとイベント登壇した
201806
- web engineering
- creative
- activity
- 標高差1000mのハイキングを滝子山でやった。 19.9 km Run Activity on June 30, 2018 by Akihiko S. on Strava
201805
nomading
- パリ、ヘルシンキ、タリン、ベルリン、レイキャビクを訪れた
- Maker Faire Berlinを見に行った
freelancing
- Latitude59に参加した
- エストニアに会社を作った
- Boothで法人設立記を売り始めた
engineering
- hello worldカルタの英訳に参加した
workout
- 塔ノ岳に登った
etc
- 新しいMacbookを買った
201804
web engineering
- semantic commit messageを学んで使った
- BigQueryを使った
- Netlify CMSを使った
- LighthouseでWebサイト改善した
hardware
- 10年ぶりくらいにロボコンに出た (TechShop)
- Startup Weekend深センに参加した
- 蜂待ち箱を作った
3D modeling
- Grasshopperでボロノイ使った
health
- 減量してきた。60kgを下回るようになってきた
future of food
etc
- ChromeCastを買ってセットアップした
Startup Weekend Tokyo 深圳に参加した
Maker Faireで見た深センという街に、より踏み込んでみたいと思っていたところ、Starup Weekendの案内が流れてきたので参加してみた。
予算
HKExpressの2万円の羽田-香港便を使った。HKExpressはセールをよくやっていて更に安くなることもある。多少長旅になるが、深セン直行便よりはるかに安く、香港で人と会ったり支度を整えたりついでにできることが増える。イベントチケットは3泊分の宿泊・朝食を含めて4万円(アーリーバードは2万円)。
イベントのスポンサーで、今回の審査員でもあり、深センでのビジネス経験に基づく濃密な指南書を著されたJenesis社の藤岡氏。
「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing)
- 作者: 藤岡淳一
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2017/11/24
- メディア: Kindle版
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スケジュール
1日目 4/27(金)
イベントは会場のSegMakerでの懇親会から始まる。
チームを組んでアイスブレイクのグループワークをやった後、20本ほどのピッチがあり、関わりたいアイデアに一人3票で投票したりして8本に絞る。チームを組んでWeChatグループを作り、通訳とメンターの方の予定をアサインする。それが済んだあたりでいい時間なので、老街駅近くのホテルにみんなでチェックイン。
2日目 4/28(土)
ホテルで朝食をとった後会場へ。各チームほぼそれぞれの時間を過ごすことになる。筆者の参加したチームはプロトタイピングはなく、土曜の日中に2箇所のヒアリングを取り付け、残りの時間はプランを練ることになった。
ランチは会場のすぐ近くの華強北路で弁当を買って食べた。
3日目 4/29(日)
引き続き発表に向けて活動する。最終ピッチには参加者以外のオーディエンスも来る。審査の後、締めくくりのパーティーを経て閉幕。
移動
往路は香港の上環にいたのでAirport Expressで香港空港へ向かい、他の参加者、運営の方と合流。香港空港の入国の手前では深セン・マカオと連絡するフェリーが出るが、一度入国してしまうとこの手は使えないとのことで、バスでLuohu(羅湖)までいって入国を通過。所用時間は1時間ほど。バス乗り場などが頻繁に変わるらしく、慣れないとやや難易度が高そうだ。
ちなみに、香港市内の交通と買い物に使えるPASMOのようなものが八達通(Octopass)だが、深セン側の羅湖駅などで深セン通と八達通が相乗りする互通行が買える。これにチャージしておくと深センと香港の両方で移動に使え、香港ではそのへんの露店で買い物ができる。
帰路は余裕があったので羅湖から電車で香港市内へ入ってみたが、迂回していることもあり、かなり時間がかかった。また香港の電車網は接続がまだそれほどよくないので、帰りの便に余裕がないときは避けたほうがよさそうだ。
イベント期間は労働節(メーデー)と重なり、連休なので人が大量に移動する。ゴールデンウィークの日本の満員電車や帰省ラッシュもなかなかだが、この時期の深セン・香港イミグレーションもまた迫力を感じる移動だ。
経験したもの
足で情報を稼ぐ楽しみ
金曜はピッチの選抜とチーム作りで普通は終わり、動けるのは土日になる。Startup Weekendには稼働中のプロジェクトを持ち込んではいけないという原則があり、すぐ見せられるプロトタイプがあるわけでもないので、入れる場所や会える人も限られる。
筆者たちは土曜に会場の上にいるスタートアップと南山区のインキュベーターの二箇所に飛び込んでヒアリングをすることができた。よく受けつけてくれたなとも思うが、現地でのコミュニケーションに精通したメンターや中国語通訳の方がいて初めて成立したものだ。
ディスカッションの発散と収束、直前の追い込み
土曜の猛烈な一日を経ての深夜のどん詰まり感はどのチームでもあったようだ。特にアドホックにチームを作るようなビジネスコンテストでは一般的なことかもしれない。筆者たちも例に漏れず、日曜の朝になってもやることが絞りきれていない状態だったが、残り時間を見ながら決めることにした。
日曜はやはりアポがとりづらかったが、議論と資料作り、発表のリハーサルに時間を割きなんとか形にすることはできた。綿密な事業計画とはいかなかったものの、前日の混迷ぶりからの追い上げはアドレナリンが出るビジネスコンテストの醍醐味だと思える。
一方他のチームを見ると、ピッチ投票では当選したのに意見がまとまらずに崩壊したチームもあり、逆にチームを作るだけの票を得られなかったのに復活して入賞したアイデアもあるというのがチームワークの不思議だ。
メタな視点
今回ピッチをしなかった筆者には、メーカー側のプロジェクトに回る選択肢とプラットフォーム側のプロジェクトに回る選択肢があった。
実際、会場のSegMakerのビルにはイベントスペースやコワーキングスペースだけでなく、巨大な電子部品市場があり、エレベータで少し降りて買い物をして上がって来ればプロトタイピングができるという寸法になっている。ヒアリングをしたSegMakerのスタートアップはそういう環境の中で暮らしているということだ。
実際のプロダクトを作るメーカーではなく、深センでモノづくりをする人を支えるプラットフォームを作るというアイデアに参加してみたのだが、深センに興味がある自分たちが、どうやって深センに興味をもってもらうか、あるいは深センの人に日本に興味をもってもらうかを考えることになり、自分自身が深センにいるモチベーションをメタ認知する機会でもあった。
プラットフォームとメーカー
プロダクトレスなプランを練る中で感じたのは、当然といえば当然だが、プラットフォームはどうしても抽象論になりがちで、メーカーに敬意を払う深センの文化の中では話のきっかけをつかむのが難しいという印象だった。例えるならシリコンバレーでソフトウェアエンジニアであることとそうでないことの絶対的な差に似ているかもしれない。
既に巨大なプレーヤーがあり資金も動いている深センで、週末のスタートアップチームが、甚大なリソースサポートを、メーカーに対して提供できると主張するのは実績がないと難しく、それよりもまずプロトタイプを見せろという話になる。だから我々は日本の特定の市場とのコネクションを謳おうとしたが、それでもやはり先例の調査不足であったことは否めない。
一方、コンサルティングは一般的にはビジネスとして手堅いという評価もあった。自分が参加しなかったメーカー側チームにはメーカーなりの苦労があるはずだから改めて話を聞きたい。
その他に得たもの
インフラの確認
前回訪問から時間が経っているので、インフラ周りで支障がないか空き時間に検証しようと思っていたが、一通りできた。
- 平安銀行の口座: 残高がないと凍結されるという情報があったが、少なくともATM入金は問題なく動いた。
- WeChatPay: 引き続き問題なく使えた。銀行口座との間の送金はまだできていない。
- Alipay: これは今回初めて開設したのだが、問題なく使えた。
- 八達通・互通行: 先述。PASMOに慣れた身としては、タッチ式の互通行は携帯を出してインターネット越しに使うWeChatPayより早くて便利だと思わなくはない。
- mobike: 何故か使うのに中国人身分証が必要になってしまった。
- ofo: こちらは前回使わなかったのだが、逆に使えるようになっていた。
- ExpressVPN: 香港サーバーの一つは使えず、残りも不安定ではあったが一応使えた。
- China Mobile SIM: 前回深センで買ったSIMにtop upするとそのまま使えた。
- China Mobile Hong Kong SIM: 香港用電話番号。1枚目は香港空港のキオスクで買ったのだが、Alipayのアクティベートに使おうとしたところで誰かのTaobaoアカウントで使われていることがわかり、深水埗電気街の店舗で2枚目を買った。
- AirSIM: 深水埗の露店で買ったトラベラーSIM。中国本土用のデータパッケージを追加で買ったところ入国してから使えるようになった。
イベント中の誰かの言葉で印象的だったのは「中国のネット環境を言い訳にしない」ということで、それは状況が変わってもその場にあるあらゆるworkaroundを使うような頭と体を培うということだ、とも解釈できる。時間に追われているのに全員ネットを満足に使えないような状況では、例えばMacユーザーとはAirDropで、WindowsユーザーとはUSBメモリで情報を共有し、最終的にはGoogleでなくBaiduと中国語を武器としていくというようなことも含まれるだろう。
今後も状況が変わっていく中で、また外国人という立場上、期待した全ての手段が問題なくワークし続けるのを期待するのは恐らく難しく、ワークしたりしなかったりする複数のバックアップ手段を用意しておくことのほうがトータルでは効果的なのかもしれない。
香港散策
香港で滞在した上環には交通の便がFabCafe MTRLやNaked Hubといったコワーキングスペースやカラフルにリノベーションされた建物が並び、歩いていても気分がよいし、集中して作業もしやすい。サンフランシスコで知り合った友人と待ち合わせ、世界一安いと言われるミシュランで飲茶して深水埗まで歩くなどの楽しみもあった。
近況スナップショット
最近関わっていることや考えていることがまた溢れかえりそうなので、現状を整理して思考のスナップショットをとっておくことにする。
(もっとも、何をやっているか一言で説明できてしまうような人間は、これから淘汰されてしまうということもあるのかもしれないが)
1. ソフトウェア
まず、自分が事業として収益化できているものが何かといえば、ウェブ関連の開発であることは間違いない。ソフトウェア開発は最も確実性が高く、安定して自分の価値を発揮できる領域だ。陳腐化しないようにサーバーサイドからフロントエンドへ、サイト制作へと対応できる範囲を増やしてきた。
しかし技術習得のハードルも同様に下がり、我々は開発における共通の概念やプロセスにあまりに馴染みすぎている。よほど難易度の高い実装でなければ、発生する問題がおよそ想定の範囲内におさめられる(想定不能なことは、手を動かさない人々との境界で主に発生する)。このことは、少なからぬ実存的不安を煽る。
2. ハードウェア
趣味でロボットを製作するチームにいたため、最低限実動するが故障もする簡単なプロトタイプをさっと作れる程度には手は動く。今のところ関わっているのは環境調査の実験装置製作くらいだが、ウェアラブルやドローンは手が届くところであり、長期的には工場設計などに関わる可能性もある。
不足スキルとして、3Dモデリングによる物理実装を学んでいるが、これもやがてSTEMのようなリテラシーの一つになるだろう。
もしこの領域を本格的にやるようになれば、深センという街にも引き続きお世話になることだろう。
3. クリエイティビティ
ロジックによるモノづくりが想定通りに問題をシュートするのは爽快でありエンジニアリングの分かりやすい醍醐味ではあるものの、脳の違う部位、感覚を磨きたいという衝動は小さくない。
自分の場合、思考に影響を与えるのは主に視覚と聴覚なので、そこを自分でハックする活動が一番脳内報酬が高い。いま思考プロセスにとりいれたいものには例えばタイポグラフィ、イラスト、Webデザイン、3Dデザイン、サウンドエンジニアリング、フォトグラフィー、インタラクティブアート、ジェネレーティブアート、VR映像作成などがある。
4. バイオ
人間にとって本質的にとりかえのきかないものは地球・身体・精神くらいで、次の時代に健全な状態で引き継がなければいけないものもその3つであると考えている。
地球に関する課題は影響が明快でないので、市場化されていない、つまり挑戦を待っている難易度の高い課題でもある。これまでのところ、アグリテック系のアクセラレータに参加したりカンファレンス運営に少し関わっており、今後もそういうつながりは増えそうだ。
培養肉・完全食・昆虫肉といった未来食(と便宜上呼んでしまうが)はひとまず首を突っ込み始めただけだが、地球や健康への影響という観点で改めてこの領域を基礎づけておくことは必要だと思われる。
また別プロジェクトでは環境汚染の調査メソッドに関わる論文を読み、再現のための実装や実験について議論している。
人間の限界を大きく左右する身体に関しては、地上で最もポータビリティの高い活動としてランニングを始めてみたのだが、集中して飽きずに走れるルートを探し続けるのが難しいため、山を攻め始めた。これもマイブームのアクティビティの一つに数えるというに限らず、ドローンやVRのようなテクノロジーを使って、移動という営みの可能性をもっと広げたい。
5. ソーシャルデザイン
個人でもこのまま色々と手を伸ばし続けることはできそうではあるが、一人の人間の思考と時間のリソースには限界がある。
そこでもし何かしらのプロジェクトで部分的にでも時間を共有できる人がいれば、これまで述べたことを効率的にできるし、関わってくれる人にもお返しできそうだ。またそれだけでなく、これから求められる企業やチームについての新たな知見を得られるだろう。
エストニアのe-Residencyは、一つの新しい企業形態を制度レベルに高めたもののように考えられる。ここにはグローバルスタートアップのエコシステムを作るという従来の判断基準での理解しやすさがまだあるが、ギグエコノミー、トークンエコノミー、DAO、ホラクラシー、ティール組織のような概念も普及していくので、一通り議論ができるレベルにしておきたい。
地球・身体・精神という三要素に戻るが、人間が社会的動物である以上、人間の精神の状態は、社会環境に大きく左右される。未来の社会は組織に対して、スピードに劣らず多様性を要請するだろう。極めて初期の段階の、強い目的志向をもったスタートアップは別として、多様性を担保したチームほど健全なチームであり、健全な社会の礎となる。
組織内の多様性はまた、同じ専門領域で同じレベルの人間が集まる必要は必ずしもないことを意味する。新しいプロジェクトに加われば、例えば分子の極性や溶解度曲線のような、多くの人の脳内で死んでいる基本的な知識にもまだ活用の余地があること、またいつでも我々には再学習の余地があること、時には過去に学んだことを寧ろunlearnする必要があることを身をもって体感できる。本業や専門性という概念にとらわれず断片化したリソースをどうかき集められるかがプロジェクトの成否に影響するだろう。
ほかにどのような方法で社会の多様化に関わることがありえるだろうか。例えば、クラブカルチャーは単なるアンダーグラウンド・反エスタブリッシュメントの熱狂と片付けることもできれば、技術の未来と人々の多様性(その場の特定の音楽という要素で結合されてはいるが)が現出する場ととらえることもできる。
現代の既存食で満たされた食生活に驚きを加味する未来食は、環境意識を実装していくものという側面もあるが、未来と多様性がいかに受容されるかのリトマス紙ともなる。ある歴史的経緯をもつ食文化に順応した現代人にとっては、断絶した、時に宗教的なまでに許容できないトピックとなる可能性も十分にあるだろう。
居住や移動にも多様性を求めることができる。自分の感覚からしても、デジタルノマドというライフスタイルが嘲笑の対象であった時代は既に去った。社会に多様性を素早く育み循環をよくするためには、迅速な集合と解散、移動と分散をベースにしたマインドセットが必要となることは数年前に比べて多くの人が認識しているという実感がある。
一方、定住者側の観点に立てば、放浪を続ける「まれびと」であってもローカルコミュニティと対立せずに貢献することができるような仕組みをうまく回すことが課題となるだろう。
さらに多様な社会組織を実現するだけでなく、そのような組織を当たり前にする社会設計のためのリーガルマインドも我々が磨いていく武器の一つになるかもしれない。半世紀以上前の社会環境に立脚し、新たな課題に対応できていない法規を、世論なり立法プロセスなりにはたらきかけて更新していくというシーンは増えていくだろう。
一つの目的への選択と集中やスケーリングを重んじる戦略観、定住や移住を前提とした人生観は、新卒の就活や転職活動がそうなりつつあるように選択肢の一つに過ぎなくなっていくだろう。未来にどんな風景が広がっているのかというトレンドを大きく捕まえられれば、自分がどんな未来にコミットしていくのかという予想もある程度つくような感覚がついてきた。その上で、それぞれの関わり方やロールを仕事やプロジェクトの中で選択できるようになってきたのは幸運なことだ。
The future is here. It's just not evenly distributed yet. (William Gibson)