"血をもって書け。そうすればあなたは、血が精神だということを経験するだろう。"

Gmailのススメ

Gmailを使いはじめてから約3ヶ月になる。メリットの一つとして、スパムの振り分けにGoogleの誇る検索エンジン技術やデータベースを使っていることが挙げられる(らしい)。苦労して書いた文章をるほどスパムの振り分けは気持ち効率的になっているようだが、今日の受信トレイにも明らかなスパムが何通か入っていた。本文に「無修正」とか「淫乱」とかいう文字列があればスパムに決まっていると思うのだが、そういうメールを弾く能力はまだないらしい。逆に「はてな」というタイトルのメールを迷惑メールの中から発掘したときはちょっと頭に来た。過信はまだまだ禁物か。

とはいってもいろいろ便利なので、今まで使っていた他のアドレスからはどんどん遠ざかって全ての連絡をGmailに集めようと思っている。メールはメール単位ではなくスレッド単位で管理されていて、これはタイトルなどに関連が推測されるメールをまとめて読むことができる機能だ。不要なメールはアーカイブすることで非表示にできるので、削除する必要も特にない。書きかけのメールでも自動的に下書きとして保存してくれるので、メールを操作ミスで消してしまうということはまずない。

メールの容量は現在、1アカウントあたり3GB弱で、秒単位で増設され続けているのがわかる。もちろんAjax対応で操作性はメールソフトに劣らず抜群、コマンドも色々用意されているようなので、慣れればマウス操作はかなり省けるはずだ(実はまだ試していないが)。サーバーへの要求送信の失敗率が高すぎるのが玉に瑕で、人によってはイライラするくらいだが、他サイトでよくある「操作ミスやサーバーエラーによって、苦労して書いた文章を失ったり操作が無効になった」ということがないようにその分のケアはできるだけ施されている。

(個人的には)最大の特長は、スレッドがフォルダ(ディレクトリ)単位ではなくラベル単位で管理されていること。普通のPOPメールやメールソフトだとメールを整理するためにはフォルダに振り分ける必要があり、「どのフォルダに入れるか?」ということを多かれ少なかれ考える必要があった。メール移動の手間はもちろんオートフィルタによって省けるが、フォルダの難点は「一つのスレッドを複数のフォルダに振り分けることができない」ことで、ディレクトリ型のファイルシステムサーチエンジンのデメリットをそのまま継承している。Gmailでは「特定のフォルダにメールを移動しなければならない」ということはなく、メールは基本的にどんどん受信トレイにたまっていく。とりあえず届いたメールに関連するラベルをいくつもオートで貼らせておいて、閲覧するときはラベルごとにまとめて、ということも気軽にできる。

自分の場合はマシン間のファイル転送もGmailの下書きをよく利用するようになり、最近USBメモリを持たないようになった(メモリが壊れたのも一理由だが)。学校と自宅間などで使っている限りは便利だが、問題点はネット環境がないと(うちの部室とか)当然使えないことと、他人のパソコンに自分のログイン情報を残してしまう可能性があること。ネットがもっとローコストな社会インフラとして普及してしまえば一つめはクリアできるはずだが、二つ目はどうしようもない。ファイル転送に特化したGmail Driveというソフトがかなり便利そうなので使ってみたいのだが、Gmailの規約に違反しているためメールを削除されることがあるらしいという噂を方々で読んで躊躇している。Xmail Hard Driveというソフトもあって、こちらはGmailという名前を使っていないから大丈夫なのかもしれない。