"血をもって書け。そうすればあなたは、血が精神だということを経験するだろう。"

狂乱劇団

吉田寮祭の前夜祭(?)に行ってきました。吉田寮祭とはあの築90年余という京大吉田寮で毎春行われるどんちゃん騒ぎです。今日も例年のごとく寮生のパレードが新入生の授業に乱入したあと、今頃は四条のほうまで繰り出していることでしょう。京大というところは、実に一年中お祭り騒ぎなのです。さて、昨日は演劇3部作がタダで見られるというので、22時半に見始めて気づけば4時間ほどいました。

  • 『春の乱』

時の止まってしまった時計台の町に陽気を取り戻そうとする人々の物語。

『資本論』輪読会の懐古と、学生闘争と、ちょっとした恋物語。

  • 『キャバレー・サブリナ』

ママが飲んだくれてしまい閑古鳥の啼いていたキャバレーが、いろいろあって復活する話。

アドリブがどう活かされるかというのは見ものです。カンペがどこかにいったけど実は資本論の引用を覚えていたとか、動揺の余りコップを落とすと店員が即座に掃除して新しいのを持ってきたとか。特に最後のは2回見たけど脚本がどんどん変わってしまってすごかった。そこは役者の才能ですね。役者はかなりうまいなと思った。

京大や吉田寮のローカルネタ、フランスの選挙などの時事ネタも入ってたし、劇の途中に外の酒場から真面目なマルクス談義が聞こえてきたりといういかにもなサウンドエフェクトも笑えました。キャストが公演のたびに飲んでから出てくる、というか劇中でもグダグダ飲む。

実は理学部のクラスメートも出演していました。あと、劇団ケッペキの前座長さんにも会いました(この人も理学部)。

公演の最後にはキャストも観客も踊りまくってすっかり騒乱状態になり、挙句の果てに一人天井にぶら下がってた人が落っこちて救急車で運ばれていきました。。。まぁ、こういう混沌が割と好きなんですが。見に行ってよかった。