"血をもって書け。そうすればあなたは、血が精神だということを経験するだろう。"

フランクリン13徳

アメリカ独立宣言とヤンキーとサマータイムの父であり、電流と電子の向きを逆にして後の高校生に混乱を与えることとなってしまったベンジャミン・フランクリンですが、彼は3年間かけて自分自身の価値観を次の13項目にまとめあげたそうです。(Wikipedia)

  1. 節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
  2. 沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
  3. 規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
  4. 決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
  5. 節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
  6. 勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
  7. 誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
  8. 正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
  9. 中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
  10. 清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
  11. 平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
  12. 純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
  13. 謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

フランクリン・プランナーではこれに習い自分自身の価値観を列挙して優先順位をつけることを課題としていますが、理想と現状の齟齬というのが往々にしてストレスの出所になるわけで。自分の場合は色々整理してみたところ

  1. 探究/チャレンジ 思い立ったが吉日。食わず嫌いになるな。知識と経験に対して貪欲なれ。フライングせよ。失敗を恐れるな。
  2. 貢献/ミッション 貢献に焦点を当てよ。情けは人のためならず。Give and Take.金を第一に置くな。
  3. 目標/ビジョン 貢献を意識した明確な目標を定めよ。
  4. 計画性/企画力 無駄と無茶を殺せ。目標を意識した合理的な計画を立てよ。時は金なり。無計画に費やすな。
  5. 鍛錬/忍耐 継続は力なり。計画に従え。努力を尊べ。
  6. 経済的自立 全ては金。金を稼ぐな、回せ。
  7. 健康 健やかなる魂は健やかなる躯にこそ宿れ。健康に投資せよ。
  8. 知識/経験 温故知新。知は力なり。頭脳に投資せよ。教養見識を深めろ。雑学を侮るな。何でも吸収せよ。量質転化を起こせ。
  9. 多角的視野 見識を生かせ。多様性を知れ。死角を殺せ。常識を疑え。
  10. 知性/機転 思考停止するな。適応せよ。空気を読め。アドリブで攻めよ。反射を鍛えよ。
  11. 人望 自ら求めるのは難しい。

という順番でなんとなくまとまりました。これは優先順位というよりも寧ろ因果関係なんですが、これを目標や行動にブレイクダウンしろといわれてもすごく困ります。実際にそんなこと始めたらもう退きどきがわからなくなるくらい人生が混乱すると思います。やり方が間違ってるのかも。

貢献と金なんて両立させるのは建前ではできても本音では難しいです。「世界政府のやりそうなことを全てやる」とかいう素晴らしいミッションをお持ちのGoogle様だって所詮は一介の企業にすぎません。現代のシステムは大抵金で回ってるけど、経済なんて二義的なもので未来はどうなるかわかんないから、貢献を金の上に置くという考え方もできるのですが。

何はともあれ、どれも人間として大事な要素だと思いますが、自分に一番足りないのは継続力です。多分そういう人は多いです。