CMSとパーソナルアカウンティング
デジタルCMS
コンテンツマネジメントシステムというものがあります。デジタルだと古くは掲示板から今ではWikiやSNSをはじめとするさまざまなWeb2.0的ツールがありますが、Wikiですら立てるためのサーバーの制約が多く、SNSまでいくとバイトになってしまうというわけで、サーバーに強くない自分としてはいずれもそんなに楽ではないです。ということで天下のGoogle様に頼ってみることにします。
GooSyncによるスマートフォンとの同期連携が素晴らしすぎるほど快適です。
- Google Notebook
他のサービスと同じくAjaxなインターフェースに一瞬目を奪われますが、はっきり言って重いです。改行などに関してかなりの確率で意図しない動作をします。一つのノートブックの中で最終更新が自動的に上にくる機能が敢えてついていない感じですが、これは不便です。最適な使い方というのが見つからない。
- Google Docs & Spreadsheets
既存のオフィスソフトを目指している努力はみえますが、表計算に必要な機能がまだまだ揃っていない感じです。情報共有にはいいけれど、自宅で一人で使う分にはMS OfficeやOpen Officeと比べても全然利用価値がないです。でもGoogle様のことだから、きっと日進月歩で改善されていくことでしょう。
紙最強
デジタルは確かに便利ですが、アナログもなかなか捨てたものではないです。
はてな社内で行われているらしいあしかというToDoシステムも、デジタルでできそうなことを敢えてアナログでやる試みです。はてなのような一流IT企業にしては不思議な気もしますが、効率の追求がこのあしかというアナログシステムを生んだのだそうです。(『「へんな会社」のつくり方』)。
- 作者: 近藤淳也
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2006/02/13
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事実、現在のワークステーションの進歩の流れは、ディスプレイのビットマップ化、高解像度化、マルチフォント化、つまりはWYSYWYGに向かっている。紙では図形と文字を自由に混在でき、高解像度で、自由な書体が使え、書いたとおりの結果が残る。このような明らかに紙がコンピュータより優れている点に少しでも近づこう、紙をシミュレートしよう、という方向だといっていいだろう。(『TRONを創る』) |
- 作者: 坂村健
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 1987/06
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Webや電子ペーパーといった技術がどんどん発展している現代においてさえ、事態はそれほど変わっていません。そう、人間の思考状態を完璧に忠実に再現するという意味で紙は、コンピュータがめざすべき、現時点最強の情報媒体です。
アイデアを肌身離さず
曰く、メモというのは覚えるためにとるのではなく、忘れるためにとるものである。
確かにその通りで、僕はあまり自分の短期記憶を信頼していません。1週間の予定や買うものリストなどは完璧に覚えられた往時の記憶力も今はすっかり弱ってしまい、物忘れがちでよくヘマをやってしまいます。まぁ、脳もデフラグを起こしますから、精神衛生的にはそれでいいわけです。さらにメモというのはフローな情報なので、家に帰ったらホットなうちにデータベースにストックします。アイデアは一刻も早く忘れ、メモは一刻も早く捨てる。
さて、アイデアの生まれる理想の環境として三中(散歩中、湯中、乗車中)、古くは三上(馬上、厠上、枕上)、あるいは英語で3B(Bath,Bed,Bus)とよくいわれるそうです(『IDEA HACKS!』)。しかし、こういう刺激の多い状況に限ってアイデアを書き留める筆記具をもっていないことが多いものです。この時間帯のアイデアをざるで流すように忘れてしまうのは、蓄積して考えればもったいない。携帯電話を使ってもいいですが、電池が切れていたりめんどくさかったり気が引けたり。どうでもいいですが、使い切らずに充電するとメモリ効果を起こす従来の充電池はあまりに非効率です。朝バッテリメータを見たら2/3だったときなどは充電すべきかせざるべきか迷ってしまい、電池のためを思ってそのまま家を出るとすぐに切れてしまったりします。
とにかく紙ベースで常に情報を携帯しよう、という試行錯誤の末、自分のシステムは今のところこんな感じで落ち着いています。
腰リールに携帯ペンと携帯ノートをくっつけたもの。腰リールは小学生のときに定期入れなんかをよくぶらさげた記憶がありますが、結構重宝します。ズボンのベルトにつけておけば、ズボンをはいている限り使える。ノートは付箋型のものもあります。
ペンは『Life Hacks PRESS』や『IDEA HACKS!』で紹介されているもので、どちらも片手で外せるので普通のペンより使いやすい。ただどちらもデメリットが。
- ペンポッド:脱着は確実だが、黒ボールペンしか見あたらない。
- シャーピーミニ:何色も選べるのがよいが、油性マジックなので小さいノートには合わない。あと、何かの弾みで根元から外れてしまう(折れるわけではない)。現に赤はなくしてしまった。
Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~
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ただ、ここまでやってもカバーしきれないのが『湯中』です。シャワーを浴びて湯水のように湧き出るアイデアも、書き留めなければまさに湯水のように流れていってしまう。そこで耐水メモ。
もともとは雨の中でもフィールドワークのメモなどがとれるように作られたもののようです。水中でも難なく書けます。ボールペンでも書けなくはないですが、風呂場で安心して使えそうなものということなら鉛筆の方がいいかも。ボールペンよりは体によさそう。いや、何となくですが。
どれも東急ハンズで入手可能。自分はLoftにはあまり行きませんが、もしかしたらあるかもしれません。
パーソナルアカウンティング
さて、実はこのシステムが一番重宝するのは金の出入りを記録するときだったりします。レシートが出ないときでも出費を記録したいとき便利。たまったメモを家でExcelに移動して自動演算、というのは誰でも考えつくこと。このパーソナルアカウンティングというのはある会計の本で読んだのですが、簿記を勉強したことで少し金銭管理がわかった匂いがほのかにします。個人的なカネの管理と中小商店ではもちろん全然話が違うわけで、当座預金じゃなくて普通預金だったり、食費がかかったり、掛金はなかったり、給料は費用じゃなくて収益だったり、自分の場合は買出しによく行くので立替金の増減が激しかったり、結構面白いなぁと思います。
会計についてやさしく語ってみました。―今よりずっと数字に強くなれる本
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